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TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup2022 Rd.5 OKAYAMA

RACE REPORT

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup2022 Rd.5 OKAYAMA

TOYOTA Gazoo Racing 86/BRZ Race

堤選手がダブルヘッダーの2戦目でシーズン2勝目を獲得し
シリーズランキング2位でGR/86BRZ Cupの初年度を終える

Qualifying #7/8th/1’46”376・#700/DNQ/1’58”039・#770/12th/1’46”457

今シーズンから新たなシリーズとしてリニューアルされた「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」。マシンはGR86(ZN8)とBRZ(ZD8)に変更、車両製作などの準備期間を設けるためシーズンの開幕が遅くなった2022 年のシリーズは、5 大会6戦で競われている。
チームのエースとなる堤選手は前戦の鈴鹿サーキットでシリーズ戦としては4 年ぶりの優勝を果たし、シリーズランキング2 位タイに浮上。シリーズチャンピオン候補として最終戦を迎えることとなった。

短いシーズンの締めくくりとなる舞台は岡山国際サーキットで、11 月19 日(土)に予選と第5 戦の決勝レース、20 日(日)に第6 戦の決勝レースが行なわれた。最終戦は今季初のダブルヘッダーとなっていて、予選のベストタイムが第5 戦、セカンドベストタイムが第6 戦のスターティンググリッドとなる。また、連戦となるのでこの大会では最大で43 ポイントが獲得できるため、第4 戦までポイントを保持していない選手でもシリーズチャンピオンの可能性を残しての戦いとなった。

TOYOTA GAZOO Racing予選

CABANA Racing

T by2 CABANAレーシングピットの様子

CABANA Racing

レースウィークは事前の天気予報だと降雨の可能性もあったが、晴の国とも呼ばれる岡山県らしく好天のもとで予選と決勝レースは行なわれた。予選が行なわれた午前中の気温は10℃ほどと肌寒かったが、サーキットには強い日差しが照り付けていたため午後になると長袖では汗ばむコンディションとなった。予選から4時間後の14時45分になると、36台のマシンのスターティンググリッドへの試走が始まる。阪口選手は今季最上位となる2番手、シリーズチャンピオンの掛かった堤選手は11番手、石坂選手は21番手からのスタートとなった。
  2番手からスタートした阪口選手はスタート時のホイールスピン量が多く後続のマシンに抜かれてしまう。そして混戦のなかで1コーナーに入ると、ブレーキロックによって10号車の菅波選手と接触。1周目のコントロールラインを4番手で通過し、その後もポジションを守ったが菅波選手との接触についてドライブスルーペナルティが科され、6周目にペナルティを消化。結果として32位でチェッカーを受けることとなった。
  11番手スタートだった堤選手はポジションをキープしたまま1周目を終えるが、2周目のアトウッドカーブからバックストレートで抜かれて12番手に順位を下げる。ライバル勢に対してシフトアップからの加速時に離されてしまい苦しい展開となる。それでも6周目にはトップ10内に入ると、10周目には1ポジションアップ、タイヤのピークグリップが過ぎたはずの11周目には自己ベストタイムとなる1分47秒757をマークし、さらに1ポジションアップ。ファイルラップには先行していたマシンがトラブルのために止まり、7位でチェッカーを受けた。
 21番手でスタートした石坂選手は、練習走行でのロングランテストで好調さを示していて追い上げが期待された。レース序盤は20番手争いの混戦でポジションを上げられなかったが、7周目に19番手に浮上すると9周目にも1台をパス。10周目にはさらに2ポジションアップし、最終的には15位でフィニッシュした。
  堤選手は7位でフィニッシュしたことで4ポイントを追加し35ポイント。だが第5戦で2位に入った504号車の冨林勇佑選手が46ポイントでランキングをリードし、優勝した160号車吉田広樹選手と123号車松井孝允選手が42ポイントで追う展開となり、堤選手がシリーズチャンピオンになるためには最終戦で11ポイントを逆転することが必要となった。

カバナレーシング

CABANA Racing

Final #7/1st/21’42”805・#700/31th/22’20”002・#770/DNF

TOYOTA GAZOO Racing決勝

年間5大会6戦で競われてきた2022年シーズンのGR86/BRZ Cupの締めくくりとなる第6戦の決勝レースは、激戦の予選と第5戦決勝レースから一夜明けた11月20日(日)の10時50分にスタート進行が始まった。
  前日の第5戦で7位フィニッシュした7号車の堤選手は、トップの選手とポイント差を付けられているもののシリーズチャンピオンの可能性を残して最終戦を戦うこととなった。700号車の阪口選手は予選でのセカンドベストタイムが抹消されたため最後尾からのスタートとなり、1ポイントが付与されるファステストラップを狙う戦略を採り、770号車の石坂選手は12番手からのスタートで最終戦をポイント圏内でフィニッシュするのが目標となった。
  15分間のスタート進行を経て11時5分にフォーメーションラップがスタート。8番手からスタートした堤選手は、オープニングラップで1ポジション上げると、レース序盤から怒濤の追い上げをみせる。最終戦のダブルヘッダーは予選と2回の決勝レースを同じタイヤで戦わなければならず、第6戦の決勝レースはタイヤのパフォーマンスが展開を左右することとなる。堤選手が履くブリヂストンタイヤは、2レース目でもグリップレベルが落ちずライバル勢を上回るラップタイムをマーク。2周目にも1ポジション、3周目にも1ポジション上げていくと、その後も1周につき1台をパスしていき6周目を終了した時点で2番手まで浮上し、トップを走る10号車の菅波冬悟選手の背後に迫る。堤選手は菅波選手よりも毎周0.5秒以上速いラップタイムで走行していて、8周目の1コーナーでついにトップに立つ。堤選手は8周目を終了した時点で2番手に1秒の差をつけ独走態勢に入ると、12周目には2位に2.2秒のギャップを築き今季2勝目を飾った。
シリーズチャンピオン争いは、第5戦を終了した時点でトップに立っていて504号車の冨林勇佑選手が第6戦でも3位に入り、堤選手の追い上げを3ポイント差でかわしてシリーズチャンピオンとなった。


  ポイント圏内を狙った石坂選手は、オープニングラップで1ポジション下げるが10番手のマシンを1秒以内の差で追い掛ける。レース序盤は13番手のまま走行し、後半に勝負をかけることを想定していたが、6周目にミッショントラブルによってピットに戻りレースを終えることとなった。

ファステストラップを狙った阪口選手だが、第5戦の終了時からタイヤをローテーションしたことによりマシンの挙動が変わってしまいタイムを伸ばすことができず12周目に31位でフィニッシュした。

  今季から新たなマシンで競われることとなったGR86/BRZ Cupに、T by Two CABANA Racingは多くのサポートを受けて初の3台体制で臨むこととなった。堤選手は第4戦で2018年シーズン以来の優勝を果たすと、最終戦で2勝目を挙げて年間2勝をマーク。惜しくもシリーズチャンピオンは逃したが2勝したドライバーは他になく、実力を示す形となった。

TOYOTA GAZOO Racing CABANA
COMMENTS
  • 安藤宏チーム代表兼監督

    Team Chairman/Director

    安藤宏チーム代表兼監督

    鈴鹿の優勝で好調を維持したまま最終戦に挑めるかと思っていましたが、練習走行から苦戦が伝わってきました。それでも予選、決勝レースとコンディションに合わせて調子を上げていき、堤選手は今季2度目の勝利を収めることができました。惜しくもシリーズチャンピオンは逃しましたが、過去最高の結果を残してくれました。 阪口選手は第5戦でフロントローを獲得しやはり岡山国際サーキットの走り方を知っているドライバーだと感じました。ただ、シーズンを通して本来のパフォーマンスを発揮できる状況を整えることができず申し訳なく思っています。 ドライバー育成として起用した石坂選手は、初のワンメイクレースで尚且つ激戦のプロフェッショナルシリーズに挑戦しました。やはりすぐに結果がでるほど甘いシリーズではなく本人も悔しさがあると思います。それでもいくつかのレースでは可能性を見せてくれました。5大会6戦と短いシーズンでしたが、関係者やファンの皆様のおかげで戦い抜くことができました。チーム代表としてお礼申し上げます。

  • 堤 優威選手

    Driver

    堤 優威選手

    シリーズランキング2位タイで臨んだ最終戦でしたが、練習走行からスピードが足りず同じパッケージの選手のなかでも遅れを取っていました。予選はミスなく走ったのですが、やはり上位には入れずシリーズチャンピオンの可能性は薄くなってしまいました。第5戦の決勝レースは乗りやすいセットになっていましたが、メカニカルな影響もあり大幅なジャンプアップはできませんでした。それでも7位でポイントを獲れて最終戦での逆転チャンピオンの可能性がありました。 とにかく最終戦は悔いなく戦おうと決めて、8番手から追い上げました。2レース目でしたがタイヤのパフォーマンスも高く、開発を務めてきたブレーキもライバル勢より優れた性能を発揮してくれました。8番手からのスタートだったので優勝できると思っていなかったので嬉しい反面、シリーズチャンピオンに届かず悔しさがこみ上げました。 来シーズンのことは決まっていませんが挑戦できるならシリーズチャンピオンを狙います。1年間応援ありがとうございした。

  • 阪口 良平選手

    Driver

    阪口 良平選手

    岡山国際サーキットは86/BRZRaceの初年度から参戦してきていて、優勝も含めて思い出の多いコースです。今回も好成績を求めて練習走行でセットアップを煮詰めて、予選ではしっかりまとまり第5戦ではフロントローを獲得できました。ただアタック2周目にスロー走行していたマシンに引っかかり、そのときに四輪脱輪を取られてしまいました。第5戦は2番手からのスタートだったので優勝を目指しましたが、クラッチミートのタイミングが難しく加速が鈍り、1コーナーでは菅波選手と接触してしまいました。 最後尾のスタートとなった第6戦はファステストラップ狙いで走りましたが、タイヤをローテーションしたことで想像以上のオーバーステアとなりました。今季は噛み合わないことが多く、セットアップや選択したパーツなどが裏目になることもあり、GR86/BRZCupの厳しさを感じるシーズンでした。それでも素晴らしいチーム体制で乗れたことに感謝していますし、来年も出場できればと思っています。

  • 石坂 瑞基選手

    Driver

    石坂 瑞基選手

    最終戦のレースウィークは16日(水)から走り始めました。低速コーナーが多い岡山国際は鈴鹿と同じサスペンションだと動きが硬く、これまでと異なるモデルを使いました。練習走行を重ねるごとにドライビングも合ってきて、決勝レースを想定したロングランテストも良い状況でした。タイム計測が行なわれた練習走行では、コンディションや気温に合わせきれなかったことで下位になりましたが、上手くまとめられれば上位を狙えると感じていました。予選ではアタック1周目のマイクナイトコーナーから最終コーナーでリアタイヤ流れてしまいタイムロスを喫しました。2周目は上手くまとまったので1周目が悔やまれます。決勝レースはともにペースが良く第5戦では追い上げられましたが、ポイントを狙った第6戦ではミッショントラブルでリタイヤとなりました。今季はチームに声をかけてもらいGR86/BRZCupのプロフェッショナルシリーズに参戦でき、勉強になることが非常に多かったです。レベルが高くシビアな戦いのなかでポイント圏内の争いをするには時間がかかると思いますが、レベルアップを遂げていずれは上位争いをしたいです。

  • 山崎登チーフエンジニア

    Chief Enginner

    山崎登チーフエンジニア

    鈴鹿で優勝したこともあり、基本的には前戦のセットアップをベースに持ち込みました。ただ練習走行の時点から3台ともにトップに立てるような速さはなく、現場で多くの部品を変えるなど状況が好転するように作業を続けました。予選では、岡山国際サーキットでの走行経験が豊富な阪口選手がフロントローを獲得してくれましたが、チャンピオン争いをしていた堤選手は10番手前後と練習走行からの大幅な伸びはありませんでした。第6戦の決勝レースは、タイヤの状況が良かったことやコンディションとマッチしていたことで、堤選手が8番手からコース内で7台を抜きさり優勝をもたらせてくれました。走り始めから考えると大きな進歩で、ドライバーの底力を見せてもらいました。石坂選手はミッションブローもあり結果が残りませんでしたが、シーズンを通して見ると向上しているところもありました。今季は多くのサポートを受けて3台での参戦となり、短い準備期間や予定外の車両変更などメカニックを含めて関係者には多大なご協力をいただきました、シリーズチャンピオンという結果で恩返しができませんでしたが、最後までチャンピオン争いができたことに感謝いたします。